乃木坂46台北ライブ2019を踏まえ、次回の未だ見ぬ海外公演に向けて③日本人はどうしたらいいの?
★前提
台湾ライブの成功という幕開けで始まった2019年の乃木坂46。
この記事は、更なる海外展開に向け、どのような改善点があるか、洗い出すという少しまじめな内容です。
なお、今回の考察の大前提として、海外公演の目的を下記のように定義しています。
- ディープ層、ライト層含め、外国人のファンの本場に遠征しライブパフォーマンスをすることでこれまで以上に応援してもらうこと
- 外国のSNS、メディア等で取り上げられ、新規ファンの獲得をすること
③日本人遠征ファンの対応
少し間が空いてしまいましたが、この記事では乃木坂の今後の海外公演における日本人遠征ファンの対応に関して考察します。
以前の記事はこちらからどうぞ
今回の台湾公演では、JTB主催の公式ツアーが組まれていました。
こちらの公式ツアーも含め、いくつかの点に関して検討していきます。
一点目は、そもそもの日本在住ファンに対する周知に関してです。
こちらは意図してか意図せずにか、日本人に対して、日本語の案内といったものは、かなり薄くなっていた印象でした。公式ツアーに関する案内は大々的にやっているものの、公式ツアーに参加しない日本人は来なくていいよと言うかのごとく、一般のチケット販売に関する告知や、グッズ販売に関する案内が全くなく、情報を得るのに大変苦労した印象でした。
大前提に掲げている通り、確かに現地のファン向けであるという観点からは、あえて日本から来る人数を増やさないようにしようという思考が働いたのかもしれませんが、現実的には、運営的目線では会場内では空席も目立ったりと、正直もう少し日本から来るファンのことも計算に入れてもいいのでは?と思う点があり、若干の違和感を覚えました。
※現地の方を優先するという考え方に基づくのであれば、チケットの応募枠を分ける(現地の方用の席の事前確保)なんてのもあり得ますし、料金を分けるなんてのもいいかもしれません
ライブの収益はチケット代で賄われている部分も大きいでしょうから、そういった戦略的な対象設定、値段設定も考えられそうですね。
二点目は、公式ツアーの集客及び特別待遇に関してです。
これも結局一点目につながる点なのですが、公式ツアーの値段が高すぎる、公式ツアーの集客が芳しくないため、ツアー参加者に特別待遇を実施するといった事が見られました。値段が航空券、宿泊代と見合わなそうという点は台湾遠征の企画段階でもわかっていました。
実際、思うように人が集まらなかったようで、「メンバーとの集合写真撮影」の権利をつけて売ることとなりました。逆にライブの費用を公式ツアーで賄おうとしていたのでしょうか。実際にこれの影響でどれだけ確保できたのかわかりませんが、これは現地の人(もちろん公式ツアー申込してない)からしたらだいぶ不公平待遇ですね。
これに対しては事前の値段設定の問題がありそうですが、後からだとなんとでも言えるということですし、一旦は日本からの公式ツアーでの収益でライブ費用を賄うくらいなら、物販運営の方だったり他の部分でのコストを圧縮するほうが現実的かと思います。物販の値段を上げる、日本でも購入できるようにするとかは有力な方法でしょうか。
正直大前提とはずれてくるので、二の次になりそうな、海外公演における日本人ファンへの対応というテーマですが、海外公演を円滑に執り行ううえで、カギとなる部分もあると思います。
その国で乃木坂46がライブをやることに伴って、日本人がその国を訪れるということは、その国にとっても少なからず影響のあることでしょう。直接的にはついでに観光をすることで、消費活動が発生しますし、間接的にも、その国に関して、日本人にアピールすることにつながるかもしれません。
直近では、2018年の全国ツアーファイナル仙台を思い出します。あの時、現地の自治体、鉄道から商業施設、個人まで、様々な形で現地の人が介在したことによって、ライブは大変盛り上がりましたし、現地の経済にも少なからず影響を及ぼしました。そんな仙台公演が今年は実施されないことが大変残念ですが。
究極な理想としては、「乃木坂46のライブを招致することがに自分の地域に多大な経済効果をもたらす施策である」とまで外国の政府や自治体に思ってもらえるくらいの影響力を持った、インフルエンサーになることでしょうか。
乃木坂46がそんな世界規模のアイドルになれるよう、陰ながら支えられる存在になりたい、そう思わされる海外公演でした。
海外?遠いしめんどくさい。なんて思わず、乃木坂ちゃんと海外旅行だ!とでもいうような考えも持ってみてもいいかもしれませんね。